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小さい寸法の着物を着るコツ

着物をの後ろ姿の画像

アンティーク着物や譲り受けた着物は、現代の標準寸法よりも小さいことがよくあります。

特に身幅(みはば)や着丈(きたけ)が短いと、うまく着付けられないと感じることもあるでしょう。

しかし、工夫次第で着こなすことは十分可能です。

ここでは、身幅と着丈に分けて、着付けのポイントや注意点を解説します。

1. 身幅(みはば)が狭い場合の工夫と注意点

身幅の解説画像

身幅(みはば)とは?

着物の横幅です。

身幅が足りないと、体に巻き付ける生地が足りない状態に。

身幅が狭いと、おはしょり部分がずれたり、衿(えり)が開いてしまったりしやすくなります。

体型によっては、前がはだけやすくなることも。

工夫①:補正を活用する

胴回りにタオルや補正パッドを巻いて、全体をなだらかにすると、身幅が狭くても着崩れしにくくなります。

ウエスト部分をふくらませると、着物の前幅が足りないときもカバーできます。

工夫②:下前(したまえ)を狭くする

上前とした前の解説画像

着付けの際、内側になる「下前」を通常より狭く取り、外側の「上前(うわまえ)」をしっかり重ねると、身幅の不足をカバーできます。

工夫③:伊達締め(だてじめ)を高めに締める

身幅が狭い着物は、衿合わせが開きやすいので、伊達締めをウエストより少し上でしっかり固定すると安定します。

工夫④:帯で固定する

帯の位置をやや高めにし、おはしょりを帯の中に少し入れ込むと、身幅の不足が目立ちにくくなります。

注意点:歩くときの裾(すそ)に注意

身幅が狭い着物は、歩くときに裾がはだけやすいです。

裾さばきを意識しながら歩くと、崩れを防げます。

2. 着丈(きたけ)が短い場合の工夫と注意点

着丈(きたけ)とは?

着物の長さです。

着丈が短いと、おはしょりが十分に取れなかったり、裾が上がりすぎたりします。

おはしょり解説画像


おはしょりを無理に作るとゴワつく原因にもなります。

工夫①:対丈(ついたけ)で着る

おはしょりを作らず、ちょうどの長さで着る方法です。

特にアンティーク着物では、この着方が自然に見えることも。

裾が開かないように、腰紐(こしひも)をしっかり結びます。

工夫②:おはしょりを少しだけ作る

どうしてもおはしょりを作りたい場合は、ほんの少し(2~3cm程度)にすると、すっきりまとまります。

無理にたくさん取ろうとすると、布が足りずにシワが寄ってしまいます。

※腰紐(こしひも)の位置を下にすると、おはしょりの生地がかなり出ます。

逆に腰紐(こしひも)の位置を上げると、おはしょりが短くなります。

工夫③:裾よけを活用する

着丈が短い着物を着ると、歩くときに裾が乱れやすくなります。

裾よけをしっかり巻いておくと、足元が整い、上品に見えます。

工夫④:帯をやや下めにする

帯の位置を少し下げることで、着丈の短さを目立たなくすることができます。

注意点:座るときに裾が上がりやすい

着丈が短い着物は、椅子に座ったときに裾が上がり、足が見えやすくなります。

座るときは、膝を閉じ、裾を軽く押さえると安心です。

3. 小さい寸法の着物を着るときの総合ポイント

1.補正を工夫する

•身幅が狭い場合は、タオルなどで体型を調整する。
•着丈が短い場合は、対丈や短めのおはしょりで対応。

2.着付けのバランスを意識する

•下前を狭く取り、上前をしっかり重ねる。
•伊達締めや帯の位置を調整して安定感を出す。

3.歩き方や座り方に気をつける

•裾さばきを意識して歩く。
•座るときは、裾が上がらないように押さえる。

4. 小さい寸法の着物を活かす楽しみ方

サイズが小さいからといって、着られないわけではありません。

アンティーク着物や譲り受けた着物には、現代ものにはない魅力があります。

•レトロな柄や色合いを楽しむ

小さい寸法の着物は、昭和や大正時代のものが多く、独特の色柄が特徴です。

帯や小物を工夫すれば、アンティークらしいおしゃれな着こなしができます。

•重ね着を楽しむ

短めの着丈の場合、下に長めの襦袢(じゅばん)を合わせて、ちらりと見せるのも素敵なアレンジです。

•洋装ミックスコーデ

身幅や着丈が足りない場合、ブーツやレギンスを合わせると、現代風のコーディネートになります。

アンティーク着物ならではの着こなし方として、楽しんでみるのも良いでしょう。


5. まとめ

アンティーク着物や譲り受けた着物は、小さい寸法でも工夫次第で楽しめます。

•身幅が狭いときは、補正や着付けの工夫でカバー
•着丈が短いときは、対丈やおはしょりの調整で対応
•歩き方や座り方に注意すると、崩れにくくなる
•アンティークならではのレトロなコーデを楽しむのもおすすめ

「小さいから着られない」と思わず、ぜひ工夫して着こなしてみてください。

着物の魅力を最大限に引き出し、自分らしい着こなしを楽しみましょう。

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