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聞いたことはあるけれど…大島紬ってなんですか!?

みなさん、突然ですが、【大島紬】はご存知ですか。

普段、お着物をお召しにならない方、お着物に関心がない方でも、きっと一度は聞いたこと、あるいは目にしたことがあるのではないでしょうか。

今回は、大島紬について書いてみようと思います。

大島紬とは

まず、紬とは、普通は糸の状態で染めてから反物で織った「先染めのきもの」を指します。
紬は、カジュアル=普段着のお着物になるので、フォーマルなお席に来ていくことはできません。

ですが、大島紬は着心地の良さから、とてもファンが多く、観劇や食事会、旅行に同窓会など、お出かけのシーンで大活躍する着物です。お好きな方は、大島紬を何枚もお持ちになられている方もいます。軽くて、シワにもなりにくく、生地が丈夫で水にも強いのでコートなどに仕立てられる方もいます。百年、二百年着られる丈夫な着物と言われ、親子三代で受け継がれお召しになれる着物と言われています。

大島紬は、フランスの「ゴブラン織」、イランの「ペルシャ絨毯」と共に〝世界三大織物〟に数えられており、実に反物の完成まで、半年から1年以上もの時間を要します。それは、完成までにたくさんの工程があるからです。工程は分業制でそれぞれ専門の職人さんがいて、職人さんの手から手へと織物が渡り、一つの作品が完成します。

大島紬が出来るまで

●工程
図案作成→糸くり→①糊ばり→絣(かすり)締め加工→②テーチ木(車輪梅)染め→③泥染め→準備加工→手織り→検査

①締機(しめばた)で絣糸を作る工程です。
〝大島紬は、二度織る〟と言われています。
それは、はじめにこの締機で絣糸を織るからです。
絣糸とは、織る前に染まる部分と染まらない部分を分けた糸で、その糸を使い柄を出していきます。
設計図をもとに、染めたくない部分に綿糸を織りこんでいく作業で、大変力のいる作業なので男性の仕事になります。

②この糸を次にテーチ木と呼ばれる木材から抽出したエキスで染めます。

↑テーチ木。和名は「車輪梅」といいます

③鉄分を多く含んだ奄美大島の泥田で泥染めします。
テーチ木に含まれるタンニン酸と泥の鉄分が化合して、染まっていきます。

▶︎テーチ木で20回、泥田1回。この作業を何度も繰り返し、素材の糸が完成します。
 回数が多いほど、濃い色に染まります。

大島紬の証紙

大島紬と認定された織物には、必ず「旗印」「地球印」「鶴印」「太陽印」のいずれか1つの証紙が貼られています。

これは、産地の証明になります。
・旗印…鹿児島県鹿児島市で作られた大島紬
・地球印…鹿児島県奄美大島で作られた大島紬
・鶴印…宮崎県都城市で作られた大島紬
・太陽印…都喜エ門ブランド

▶︎着物には、大島紬に限らずハギレにこの証紙が貼られているものがあります。
この証紙は、着物の価値と品質を示すものなので、大切に保存しておきましょう!

大島紬コレクション

ここでは、実際にお客様の素敵なお写真をお借りして、大島紬のご紹介をさせていただきます。


家族揃っての大島紬での記念撮影。(お父様は、忘れものをとりにご自宅へ^^;)
息子さんの成人式の前撮りで、お店によっていただきました。
御成人おめでとうございます。


兄妹で、同じ反物から着物をつくりました。(男物の疋物といって、着物と羽織が作れる長さがある物です)
息子さんの方は、お召しで新たに羽織をお仕立ていたしました。
カッコいい!!
妹さんも、実に可愛らしいです。

亀甲柄…絣でかめの甲を表した物です。
    長寿のシンボル、亀は吉祥文様として使われます。


お母様は、華やかな柄の大島紬です。
帯のコーディネートもさすがです!


こちらの柄は、大島紬でも有名な「龍郷たつごう柄」と言います。
奄美大島をよく表している柄で、ハブの背模様、蘇鉄の葉、それに奄美大島の美しい自然の風土が抽象的に表されています。龍郷は、奄美大島の地名です。

着付け教室に通って下さっているお客様です。
お母様に作って頂いたお着物だそうで、色々な帯を結んで楽しんで下さっています。お着物は、何年たっても、流行りなくお召しいただけます。

こちらは、柳の柄でしょうか。スラッとされたスタイルの良いお客様に大変お似合いの柄ですよね。色のグラデーションから、この柳が揺れる奥行きのある柄、素敵ですよね。こちらは総絣という技法で織られています。総絣とは緯絣糸が切れ目なく続いて柄を出す(白く浮きでて見えるところ)方法です。織り上げるまでに相当な手間暇がかかるものです。

まとめ

大島紬に関しては、今回だけではご紹介し切れないので、また別の機会にご紹介したいと思います。

冒頭にもお話ししましたが、大島紬はカジュアルなお着物で、普段着としてお召し頂く物です。ただ、大変高価なもので、知らない人ですと、いざという時、式ごとで着用出来ないのに、普段着にこんなに高い着物は購入出来ない。という方もいらっしゃるのも事実。

ですが、私の語れない部分の工程も含めると実に30以上もの工程を経て、とても長い時間を費やし、たくさんの職人さんによって、一つの形になるんです。織子さんの中では、やっと織り終えた反物を一晩抱いて(側において)から、嫁に出す。という方もいらっしゃると聞いたことがあります。

みなさんのお手元に、もし大島紬がありましたら、今度ぜひ手に取ってじっくりと眺めてみて下さい。そして、出来ることなら、その大島紬を着て、一度お出かけ下さい。
見た目の美しさもありますが、お召しになってみたら、きっとこの大島紬の軽くて暖かい、着れば着るほど体に馴染むのが肌で感じることが出来るはずです。

より多くの方にこの〝大島紬〟の魅力が伝われば、嬉しい限りです。

KIMONOしゃなり寺﨑


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