着付けにはどんな道具が必要?
着物を着る時、いくつか道具が必要なのはご存じかと思いますが、
実際、その小物の名前や使い方はお分かりでしょうか。
今回は、素人の方でもわかるように、着付けの道具をご紹介します。
着付けに必要な小物
着物の着付けに必要な小物
- 衿芯 “えりしん”
長襦袢の襟に入れて使う道具です。形も素材もいろいろ種類がありますが、基本は細長くて張りがあるものです。
- 腰紐 “こしひも”
長襦袢の胸元を抑えたり、着物の裾をあげたり、襟元を抑えたりするために使う紐です。色は何色でも大丈夫です。長さも並尺と長尺とありますので、気を付けましょう。
腰紐について詳しく書いたブログがこちらです。
- 伊達締め “だてじめ”
この伊達締めは、長襦袢の胸紐の上から、襟がずれないように押さえるものです。着物には、おはしょりを形作るためにつかいます。
種類もいろいろあって、紐で結ぶタイプのもの。マジックテープがついていて収縮するものなどがあります。ほかにも、シャーリングが入っているものや、そこにコーリンベルトの役割を果たす金具がついているものだったり、博多織のものなどもあります。
- コーリンベルト
コーリンベルトは着物の襟がはだけないように襟につけて使う道具です。あると便利ですし気崩れの防止にもなりますが、なくても着物は着ることができます。
こちらも、長さがあり体型によって決めるものです。
帯を締めるのに必要な小物
- 帯板 “おびいた”
帯板は、帯を胴に巻く際に、お腹の部分に入れてシワができないようにしたり、やわらかい帯などは張りを出すために使います。種類もたくさんあるのですが、写真の帯板は
①振袖など、帯を広くして結ぶ時につかいます。体型などにもよりますが、フォーマルの着物ですと帯の幅を出すこともありますので、その時もこの帯板を使います。
②一回り小さくなったこの帯板は、一般用の帯板です。帯も帯幅がちょうど半分になるようにたたんで使う際には、こちらの帯板を使います。
③また更に小さくなった、こちらの帯板は後ろ板といいます。名前の通り、帯のうしろにいれてつかいます。振袖のように帯を飾り結びする時に使います。
また、帯板には帯を結ぶ前につけておくベルト付きのものあります。
ベルトは、ついていても、ついていなくてもどちらでも構いません。
- 帯枕 “おびまくら”
帯枕は、お太鼓結びをした際にお太鼓の山を作るために使うお道具です。こちらも種類が沢山あります。
①枕が通常よりも長め
帯幅の中央にすっぽりと入るので、山が決めやすく、枕が偏る失敗が防げます。
②基本的な一般の帯枕
③幅が広くなったもので、振袖などの飾り結びにつかいます。
こちらでしたら、山が平なのでお太鼓結びをするときにも使えます。
あと、お写真にはないのですが、楕円形のかたちをした帯枕もあります。それは、振袖などで飾り結びの中でも立矢という結び方があるのですが、その結び方の時に主に使うものです。
帯枕もガーゼではなく、ストッキング素材のものでくるんであるものがあるのですが、それはあまりお勧めしません。と、いうのもストッキングの素材ですと伸びがすごく、しっかりと締められない上に、細くのびた紐が体に食い込んで痛いからです。できればガーゼにくるんでいるものをご用意ください。
- 帯締め・帯揚げ “おびじめ・おびあげ”
帯締め・帯揚げは、中に隠れるものではなく、着物のコーディネートの一部にはなるのですが、ないと帯が締められないので、かならず必要なお道具になります。
帯締めは、帯が落ちないように締めて帯を支えるもの。帯揚げは、帯枕を隠すものです。
帯締め・帯揚げについて詳しく書いたブログはこちら。
その他必要なものは?
肌着と足袋
- 肌着
着物を着るときは、着物用の肌着を着用します。それは、汗が着物につかないようにするもので、襟まわりが広くあいているものです。とくに、衣紋といって、襟の後ろが大きくあいているものを着用します。
種類も、肌着と裾除けと言って、上下別々になっているものや、ワンピース型で楽に着れるものなどもあります。
- 足袋 “たび”
足に袋と書いて、“たび”といいます。時々、あしぶくろ下さい。という方もいますがw
なかなか読めない漢字ですよね。
足袋は草履を履く際に必要です。ソックスタイプなどもありますが、フォーマルの着物を着用するときはNG。コハゼがついた足袋をはいて下さい。
- きものクリップ
自分で着物を着るとき、着せてあげる時にあると便利です。襟を留めたり、帯を締める時などにも使うのですが、大きさも特大・大・小とあり用途によって使いわけます。
着付け師の方の必須アイテムです。
まとめ
着物を着る時に必要な道具、お分かりいただけましたでしょうか。
着物を着る時に必要な道具は、
- 衿芯
- 腰紐
- 伊達締め
- コーリンベルト
帯を締める時に必要な道具
- 帯板
- 帯枕
- 帯締め・帯揚げ
そして肌着に足袋が必要です。
画像なども参考に、家にこのようなお道具類があるか確認していただければと思います。
着付け教室でも、こういったお道具が揃っていれば、追加でそろえる必要はありません。使える物は使って、楽しく着付けレッスンいたしましょう。
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KIMONOしゃなり 寺﨑
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