袷?単衣?どっちなんだい⁈
こんにちは!
宇都宮に明治元年から続く呉服店、kimonoしゃなりの渡辺です。
穀雨(こくう)を過ぎました。
二十四節気では春の最後(!)に当たります。
まさに春と夏の境目です。
桜の開花も、当初の予定より大分遅れましたね。
波があるとは言え、今年もこの時期がやってまいりました。
目次
袷(あわせ)か、単衣(ひとえ)かどっち⁉︎
その前に…。
「そもそも袷や単衣って何?」
着物・季節のしきたり
袷(あわせ)とは?
裏地のある着物です。
表地と裏地を「合わせる」から袷(あわせ)と考えると、覚えやすい。
※一般的にフォーマル着物
- 訪問着
- 黒留袖
- 振袖
これらは袷(あわせ)です。
※着用期間→10月〜翌5月
単衣(ひとえ)とは?
単衣(ひとえ)は一枚仕立ての着物です。
裏地がない分、風通しが良く涼しい。
※着用期間→6月〜9月
とは言え盛夏の7、8月はお休み。
こう見ると、着用期間がとても短い着物です。
薄物(うすもの)
7、8月のごく限られた期間の着物。
透けた見た目が何とも涼しげ。
生地が薄いので、一見浴衣のような感覚になります。
しかし浴衣とは異なり、正絹(しょうけん)です。
透ける素材のため、長襦袢(ながじゅばん)を着る必要があります。
着物によって、着用期間が決まっている
そのことで、実際の気温と時期に悩み
「何を着たらいいか分からない!」
という悩む方は、多いです。
最近の傾向・新スタンダード
気候も変わり、ひと昔より気温が高い昨今。
本当に暑いですよね。
昨年の夏も暑かった!
ということで、かなり単衣(ひとえ)の時期が前倒しになりました。
例えばGWに単衣(ひとえ)を着ても、「おかしい!」という風潮はもう見当たらない。
実質、5〜10月くらいまでは許容範囲というのが、令和の雰囲気かなと思います。
暑い日などは、4月でも単衣(ひとえ)の方を見かけます。
かえって素敵ですよ。
臨機応変な対応にかえって余裕が生まれ、装い豊かに。
※単衣が快適で、年中単衣を着てる人もいます。
詳しくはこちらをどうぞ。
着物の色味でも、季節感は変わります。
また、小物使いも楽しみ甲斐あり。
こんな時代だからこそ!
着物のしきたりから解放され、季節感も手に入れる
簡単コツのご紹介です。
- 小物使い
- 着物の色柄
- 半襟はセオリー通り
- その他、長襦袢で調整
1 小物使い
帯揚げ、帯締め、帯留め。
帯まわりは小物がいっぱい。^_^。
楽しみもいっぱいです。
4月の 夏日、単衣(ひとえ)を着る。
「暑くても春らしさは死守したい!」
- 帯揚げ
桜色、若竹色、菜の花色、すみれ色、、みんな日本の伝統色。
なんてきれい、春の植物はみずみずしい。
帯揚げは、帯から少しの面積しか見えません。だからこそ、鮮やかな春色をプラス。
チラッとのぞく帯揚げが、春を演出してくれます。
- 帯締め
帯揚げに比べ帯締めは、全出し状態。色味の他、幅や織り方でも印象が変わります。
淡色、特に帯の色と同系にすると帯揚げが引き立ちます。
※逆に帯揚げ→淡色の場合
差し色で帯締めに鮮色も◎。
幅広で存在感があるよりは、普通幅の方が春っぽい。これは私の主観です。
この辺は個人の好みじゃないでしょうか?
- 帯留め
これはもう、季節感がダイレクトに伝わる小物No.1。
春モチーフの帯留めを付ければ、それだけで気分が上がります。
ちょっと検索しただけでも、出てくる出てくる!
桜餅、蝶々、洋風のミモザもあるんですね。
楽しい、春の帯留め。
※三分紐(さんぶひも)
帯留めは通常の帯締めより細い、三分紐を使います。
またこの組み合わせが、悪魔的に楽しい。
使うものによって、イメージが無限大だからです。
手拭い
木綿バックや籠バック。
春先から活躍するバックは、重厚なレザーより軽やか素材が似合います。
トートバックタイプが多いのも特徴。
それを利用し、出し入れ口に手拭いをアレンジ。
と言っても、適当にかぶせるだけ。
目隠しにもなり、おしゃれ小物としても機能してくれます。
帯留め同様、手拭いの柄で季節感を取り入れてください。
タケノコ柄の手拭い、こないだどこかで見ましたよ。
どこだったか忘れてしまいましたが、とても印象に残っています。
日本人の私達から見れば、こういう小物使いは当たり前の日常です。
でも改めて海外の人に聞くと、「アメージング」らしい。
その他
- 柄足袋
- ネイル
- 根付(ねつけ)
※根付とは?
帯に挟む、ストラップタイプの飾りです。
色々バリエーションがありすぎて、迷ってしまいますね。^_^。
2 着物の色柄
例えば着物が、真っ青の単衣(ひとえ)にひまわり柄だったなら、、。
到底「春っぽさ」はありません。
「着物の色柄は先取りが基本」なので、それ自体は全然OK!
でも
※「快適に単衣(ひとえ)を着て春を演出」の場合
春でない色柄を避けると、スムーズです。
帯はまた、着物よりも顕著です。
一見で季節感が左右される。
そんな色柄が多いです。
3 半襟はセオリー通り
着物同様、半襟にも使う期間が定められています。
まず基本。
- 塩瀬(しおぜ)の半襟→袷(あわせ)の着物に
※10月~5月くらい
- 絽(ろ)の半襟→単衣(ひとえ)の着物に
※6月〜9月くらい
- 麻絽(あさろ)→薄物(うすもの)の夏着物に
※7、8月の盛夏用
使用例
春。
暑くて単衣(ひとえ)を着ても、半襟は塩瀬(しおぜ)です。
絽(ろ)は夏の素材。
季節が来るまで待ちましょう。
その他
カジュアルの場合、
レースの半襟も春らしくオススメです。
レースタイプは年間を通じて使いやすく、おしゃれで種類も多く、嬉しい限り。
4 長襦袢で調整
長襦袢(ながじゅばん)にも素材別に種類があります。
外からはあまり見えません。
(色鮮やかな見せ襦袢もありますが、今回は省きます。)
長襦袢を気温によって使い分けると、とても快適。
暑い時は単衣(ひとえ)、もしくは麻の長襦袢が◎。
特に麻素材は、熱気を逃がしてくれます。
ふとした動きに、ワキから「スーッと」風が通る。
とても心地の良いものです。
汗をかいた後、自宅で洗えるのも嬉しい。
※襟を替えれば、同じ長襦袢を春から夏まで使えます。
今年の夏はどうかな?
去年の大変な猛暑が、もはやトラウマです。
とは言え、涼をとる手段はいくらでもあります。
ただ暑がるだけの夏。
日本の知恵を取り入れて正しく(⁈)汗をかく!
どうせ暑いなら、楽しく行こうじゃありませんか!
「雨降って、百穀を潤す穀雨」
なら
「汗かいて、百回笑う着物かな」
今年はこれで行きましょう!
まずは手始め、春を満喫。
花咲くところ、美味しいものがあるところ。
観光地、展覧会も良いですね〜。
あー楽しみ。
着物でお出かけ、楽しいな。
————————————————–
着付け教室のお申し込みはこちらから
きもの屋さんのプロが教えるカジュアルな着付け教室
着付け教室お申込みフォーム
着付け教室無料体験レッスンのお申込みはこちらから
無料体験お申込みフォーム
(24時間ご予約いただけます)
ご来店予約、お問い合わせはこちらから
お問い合わせフォーム
ご来店予約、お問合せはLINEからも承ります。
「KIMONOしゃなり公式アカウント」お友だち登録はコチラから
お電話でのお問い合わせはこちらから
0120-352983
(営業時間10:00~18:30 / 水・木曜定休)
————————————————–
着物のある豊かな生活をしゃなりから
お客様の人生をより豊かに、
生活に寄り添う着物を提案いたします。
株式会社福田屋呉服店グループ
Kimonoしゃなり
栃木県宇都宮市大通り1-1-19
TEL:028-622-4329
スタジオかれん 宇都宮大通り店
栃木県宇都宮市大通り1-1-3
TEL:028-623-0753
スタジオかれん 那須塩原乃木参道店
栃木県那須塩原市新南163-580
TEL:0287-39-0753
COCON NIKKO 日光着物レンタル
栃木県日光市石屋町425
TEL:0288-25-6625