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G Wから活用!夏着物、浴衣のすすめ

G Wから活用!夏着物、浴衣のすすめ

こんにちは!
宇都宮に明治元年から続く呉服店、kimonoしゃなりの渡辺です。

G W は着物でお出かけしたい

そう考える方は、この時期とても多いです。
着物は、時期により着る種類が決まっています。
それで言うと、5月は袷(あわせ)の着物を着る時期です。

※袷(あわせ)とは?

裏地のある着物。
最近は温暖化のため、5月に裏地無しの単衣(ひとえ)を着る方もいます。
そして何なら
単衣(ひとえ)でも暑い!

そこで今回の主役

夏着物と浴衣の登場です

※夏着物とは?

盛夏の7、8月に着る着物。
薄物(うすもの)とも言います。
透け感のある生地が特徴で、見た目も涼しげです。
絽(ろ)、紗(しゃ)など、夏の生地です。

※浴衣とは?

もともとは「湯上がり着」や「寝まき」だったもの。
現代ではカジュアルな場面で着用します。

これら夏物を、それと分からないように着てしまおう!

というのが今回のテーマです。

「大きな声では言えないけれど、、。」

  • 出番の少ない夏物の有効利用
  • 「春用コーデ」「夏用コーデ」を二度楽しむ
  • 気温の高い日も涼しい
  • 浴衣の場合、家庭で洗濯できる(絞りや高価なもの、特殊技法のものは除きます。)

メリット多し!
※巷ではあまり例を見ないので、私自身の体験をもとにご紹介します。
複数の人に
「夏物には見えなかった!」
とお墨付きを得たものです。
配分は着付け、呉服関係が7割以上。
残りはご近所、知り合いからの感想。
あくまでパッと見の印象ですが、よく見なけりゃ分からない!とのこと。(笑)

「やった、イケるぞ!」
自分のために着る着物。
楽しんだもの勝ちです!

夏物を春っぽく着るためのコツ・アイテム

  1. 長襦袢
  2. 色柄について
  3. 帯・小物
  4. 足袋
  5. 羽織りもの  

1 長襦袢

夏物の場合

※長襦袢は濃い色にするべし
長襦袢の色味が透けた生地に反映します。
定番の白系をそのまま着ると、透け感が「いかにも夏」。

それを濃い色に替えるだけ。
重ねた夏生地の透け感が、途端に目立たなくなります。

※ちなみに私の場合
長襦袢は青色です。
着物は絽(ろ)のベージュ。
ベージュが一段濃くなって、マットな生地感になります。
遠目には単衣(ひとえ)にしか見えません。
実はこれ、、と生地をめくって見せると驚かれます。

盛夏になり、本来の着方で白系の長襦袢を着ると、、。
一気に「涼しげ夏物」に戻ります。
ちょっとしたマジックです。
多分、色味や質感の錯覚かもしれません。
「夏用とそれ以外」いい感じに使い分けができて、気に入っています。

では浴衣には?

浴衣には襟が必須

素肌にそのまま浴衣を着ると「夏祭り」を連想します。
浴衣の下に長襦袢を着ることで、着物感UP。
襟あり、襟なしでは全く印象が変わります。

  • 着姿のラインも真っ直ぐキレイ
  • 透け防止にもなり一石二鳥

着付けも着物風に!
素足+下駄(げた)が通常浴衣の着こなしですが、

足袋+草履できめます。
着丈も着物のように、かかとまでたっぷりと。

2 色柄について

ひまわり、貝、団扇(うちわ)、花火、金魚、西瓜(すいか)、、。
ダイレクトな柄はそれだけで、「あ、浴衣だ」「夏物だ」という印象。
やはり春の雰囲気は出にくいのが、正直なところ。
浴衣なら、白紺以外がオススメです。

※浴衣の着物風、私の場合。
生成り✖️黒のよろけ縞模様。
白い長襦袢を合わせます。

「何の紬(つむぎ)かと思った!」
と言われます。

でも紺地浴衣に同じ長襦袢を合わせても、
「浴衣をきちんと着こなしてるね!」
と、浴衣のままの反応です。

3 帯・小物

帯にも夏物があります。
でも春はそれらを合わせません。


夏着物→名古屋帯や、半幅帯。
浴衣→半幅帯一択。
兵児帯(へこおび)は浴衣感が増してしまうので、夏にとっておくことをオススメします。

小物
帯揚げや帯締めも通常のものを使用。

帯留め
季節感を出すのに最適な小物です。
柏餅、鯉のぼり、菖蒲(しょうぶ)、藤、、。
もう、種類がありすぎて迷ってしまいますね。

4 足袋

浴衣であっても、この時期は素足になりません。
足袋を履くことでより、着物の装いに近づきます。

普通の白足袋よりオシャレに!という場合。
レース足袋がオススメです。

色柄ものも素敵。
盛夏はスッキリした白系が涼しげで、好まれます。
この時期ならではの、オシャレな色柄を楽しんでください。^_^。

5 羽織もの

着物では

  • 着物や帯を守る
  • マナーの意味から

上物(うわもの)と呼ばれるものを羽織ります。

盛夏は暑いので、何も羽織らずそのままの場合も多い。

「着物は暑い」とはよく言いますが、
さすがに夏物は薄く、この時期は快適です。

だからこそ上物(うわもの)を重ねても熱がこもりにくい。
上物がある時点で、人はそれを着物と認識します。

さらに羽織りなら、室内でいちいち脱ぐ必要はありません。
カーディガンのように、着たまま過ごしてOK。
まだまだ朝夕は肌寒い、この時期。
さすがに真夏はよほど薄い生地でないと、上物を羽織ったままはキツいです。

いよいよ夏が来たら

  • 長襦袢の素材を麻にする
    麻は風を通し、汗を乾きやすい素材。
  • 肌着、裾除け(すそよけ)を夏用素材にする
    楊柳(ようりゅう)などがオススメです。汗をかいても肌に張り付きにくい。
    昭和のお父さんが、ズボン下に履いていたステテコ素材。しわやシボが特徴です。
  • 帯枕や、帯板をヘチマ素材に。
    通気性が良く、軽いのが特徴です。
    その他着付け道具も、メッシュの夏物。
    少しでも涼しい着付けのため、様々工夫を凝らします。
  • 浴衣の場合、素足で着丈は短めに。
  • 帯留めを夏のモチーフにするだけで、気分がスッキリ涼やかに。

春とはガラリと雰囲気を変えて、来たる暑さに対抗しましょう!

本来の薄物(うすもの)の期間は短い。
季節感を大切にする日本人の感性が、よく出ているなと感じます。

夢の中のような記憶があります。
炎天下の中、絽(ろ)の着物姿のご婦人。
長襦袢の透けた白が何とも涼やかで、子供心に素敵だな思いました。
それが誰だったか?もう、大昔の記憶です。

たとえ着物を着なくても、私達は季節を自然に意識しています。

春には桜色を。
秋には銀杏(いちょう)のような黄色を。

おせちや節句の伝統料理。
ファストフードさえ、季節のメニューが年に何回変わるでしょうか?

同時に、柔らかな知恵で何事も器用に取り込んでしまう。
これもまた、日本人の良い特徴です。
令和を生きる私達はやります。
温暖化に対応しつつ、同じ着物で異なる季節を楽しみます。

今年の連休はぜひ、夏着物を主役に抜擢してあげてください。
快適&センスの見せどころです!


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