振袖ご購入の値段について
こんにちはkimonoしゃなりのみづきです。
もう12月になってしまいましたね!あっという間に1年経ってしまいます。
来年ご成人の方は準備万端ですか?
そろそろお道具類や着物のしつけ糸が外してあるかの確認もしておきましょう。
今回のブログでは、お振袖の購入価格について書かせていただきます。
皆様のご自宅には、今沢山のお店からお振袖のパンフレットがお届けになっていると思います。様々な色柄のお振袖を見て頂いて「素敵だなー」とか「こんな振袖を着てほしいなー」など、お母様たちはいろいろ考えながら見てくださっていると思います。パンフレットを見ていただくと、たまにお振袖の参考価格が記載されている冊子がありますよね。
価格を見て「こんなに値段が高いのは何故?!」と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
振袖に限らず、お着物は上を見たらキリがないなんてよく表現されます。お洋服と違って何でこんなに値段がしてしまうのかには幾つか理由があります。
どうして振袖は値段が高いの?
着物は絹でできているから
ご存知の方も多いと思いますが着物の生地は正絹と言ってall絹で出来ています。
絹はお蚕さんの繭から取ることができるんですが、着物一反作るのにどのくらいの繭が必要だと思いますか?私調べてみました。なんと…2600個〜3000個!すごい数です。生き物から作る素材なのでなかなか数を生産するのが難しいんですね。
お蚕さんの生産数自体が今は年々減少傾向にあるそうです。絹市場がどんどん高くなっているというのが理由のひとつになります。
また、着物を着るのに必要なアイテムにも絹は使われています。
お振袖で使っている帯揚げや帯締めは基本絹でできています。特に帯締めは良い絹で手組みされているものでないと緩んでしまい、帯の崩れる原因になってしまいます。
見えない部分だと振袖の内側に使っている胴裏や、長襦袢も正絹です。
これだけ絹を使っていたら値段が高くなってしまっても仕方ないように思えますよね。
染めや柄付けに時間がかかる
お振袖の華やかな柄には色々な技法が施されています。刺繍だったり絞りだったり、手書き友禅だったりと本当に種類豊富です。どの技法を見ても職人さんが一つ一つ手で描いたり絞ったりしていますので一気に沢山作ることができません。
例えば手書きの友禅。せっかく出来上がった反物に一発描きする訳にはいきませんよね!
図案を考えて、下書きして、染料が滲まないよう糊を置いて…着物が出来上がるまでに20以上の工程を経て完成になります。
柄が沢山入っているお振袖、作るのにどれだけの日数がかかるのか考えるとなんだか気が遠くなってしまいます。
柄が多かったり、刺繍が沢山してあるとその分だけ手間賃がかかり販売価格が高くなるんですね。
ただ最近ではインクジェットプリンターを使って振袖の柄をつける方法もあります。
機械がやってくれる分、職人さんが作っているお振袖よりは少し安価でご購入することもできます。それでも全て印刷という振袖は少なく、ポイントで金コマ刺繍が入っていたり、金彩が上から足されていたりと少なからず職人さんの手間がかかってきます。
仕立て代がかかる
お店を見に行って試着しているお振袖はご購入用だと未仕立ての物になっています。
気に入ったお振袖が見つかっても、お洋服と違ってその日にお渡しという事はまず出来ません。寸法をいただいて着物のお仕立て専門の和裁師さんに仕立てをお願いして出来上がってからのお渡しになります。
着物のお仕立ては基本はミシンなどは使わない手縫いです。裁断して丁寧に縫い上げるのでこちらもかなりの時間が必要になってきます。大体お着物が出来上がるまでに3〜6ヶ月はかかってきます。
さらに振袖や黒留袖などの格式が高いお着物には「ぐし縫い」といって袖口や襟下などにすごく細やかな飾りしつけがついていることが多いです。見ていただくのが1番わかりやすいと思いますが、本当に細かく縫ってあります。
たまにしつけ糸と勘違いをして外してしまう方がいらっしゃいますが、付け直すのに手間とお金がかかってしまいますので絶対に外さないでくださいね!
大体手縫いのお仕立てをしてフルセットご購入されると45万〜というイメージを持たれておくといいと思います。
先程着物は手縫いが基本!と書かせていただきましたが、実は今コストを少しでも抑えるために真っ直ぐ縫えるところは着物用のミシンを使ってお仕立てをするセミオーダーという方法もあります。
セミオーダーでお仕立てされるとフルセットが40万〜と少し価格が抑えられます。
手縫いとセミオーダーの違い
手縫いとミシンを使う事以外にも手縫いとセミオーダーでは何箇所か異なる点があります。
手縫いではご着用される方にぴったりなサイズで出来上がるのに対してセミオーダーでのお仕立ては、お洋服の号数サイズと同じ感じの出来上がりになります。
身長が160㎝だから11号サイズ、みたいなイメージです。同じ身長の方でも体型は人それぞれなので、号数サイズだと裄が足りない、身幅が足りない…という方も中にはいらっしゃいます。
振袖はフォーマルなお着物ですので、出来れば寸法のピッタリあったお仕立てを呉服屋としてはオススメさせて頂きたいです。
もう一つ大きく違うのは長襦袢が正絹かポリエステルかです。
セミオーダータイプでは長襦袢と同裏にポリエステルを使っています。見えない部分のことなので気にしない方もいますが、表地が正絹で裏はポリエステルになってしまうので異素材同士で静電気がどうしても起きやすいです。個人的な感想ですが、ポリエステルの長襦袢は脚にまとわりつくのがかなり気になります。
正絹にしてもポリエステルにしても、実際に触ってみたり着てみたりした方が着心地に関しては分かりやすいと思いますのでお店で確認させてもらうのがオススメです。ご試着のご予約はこちらからどうぞ!
振袖のご購入価格についてはいかがでしたでしょうか?
お振袖の素材や加工技術だけでなく、プレミアム(特選)振袖についてもご紹介しております。詳しくはこちらから。
少しでも皆様の御参考のお役に立てれば嬉しいです。
しゃなりでは秋の新作お振袖展がスタートしております。
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