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プロに教わる染み抜き講座〜悉皆専門家さんに学ぶ、染み抜きと着物のお仕立て〜

こんにちは、きものしゃなりの石井です。
今日は、少し前の話にはなってしまいますが、
4月18日にしゃなりで行ったワークショップをレポートさせて頂きます。

今回のワークショップは、
“パールトーン社さんによる、染み抜き講座”と、
“ミニサイズのきもの(ゆかた)を作ってみよう”の、
二本立てとなっております。

今回は、7名の着物好きの方々がご参加くださいました。

パールトーン社さんによる染み抜き講座

この講座では、

お着物に使われている絹というものがどういった構造をしているのか、
どういった性質を持っているのか、

といった、絹そのものを知るところから始まり、
さらに、シミについても教わりました。

汚れやシミと一言で言っても、
大きく分類すると「水性のシミ」「油性のシミ」「不溶性のシミ」の三つに分類され、
さらに細かく見ると7種類にも分類されており、
それぞれのシミの種類によって落としやすさが違うらしいです。

衿汚れの場合でも、「油性の汚れ+水性の汚れ+皮脂」と複数の要素があり、
油性の汚れは油性の汚れ、水性の汚れは水性の汚れと、
それぞれ別々に落とすとのこと。

ただし、どの種類のシミであっても、万が一シミをつけてしまった時には、

  1. 絶対にこすらない・・・スレや色抜けの原因になる。
    (スレとは生地が毛羽立ってしまった状態で、直らない場合が多い)
  2. 絶対に叩かない・・・叩いても実際にはこすってしまいスレや色抜けの原因になります。
  3. 早く染み抜きに出す・・・シミを放っておくと変色します。変色は染み抜きの何倍も費用がかかります。

以上の三点に気をつけて下さい。

そして、なるべく早くしゃなりへお持ち頂ければと思います。

しゃなりの着物のメンテナンスについては、こちらのページも参考にどうぞ。

講座では、講師の方が資料を作って来て下さって、それを基に説明して頂き、
皆さま、真剣に聞かれていました。

また、合間に気になることや、分からない点を質問する時間も設けられていました。

質問中のお客様

しゃなりもスタッフも疑問点など質問させて頂きました。

ドライクリーニング(丸洗い)

絹とシミについて教わった後は、ドライクリーニング(丸洗い)について教わりました。
まず丸洗いとは、お着物を仕立て上がりの状態のまま、着物専用の溶剤でクリーニングすることで、
仕立てを解くことはしないそうです。

ドライクリーニングの流れ

  1. お預かりにお着物や帯の状態確認
  2. 洗浄機でのクリーニングの前に部分的に「予洗い」(下洗い)を行う。特に衿、袖口、裾は汚れがつきやすい箇所のため入念に。
    衿汚れ等の軽い汚れや、新しい油性のシミ汚れはこの予洗いで落とせます。
  3. 「予洗い」後、きもの専用の洗濯機で揮発性有機溶剤(油性の溶剤)を入れて全体を洗う。
    正絹のきものは縮みや型崩れを防ぐ為に丸洗いには水を使用しません。
  4. クリーニングが完了した着物や帯を自然乾燥させます。
  5. クリーニング後、着物全体にチェックを行い、クリーニングで落ちきらなかったシミや汚れなどを確認、お客様へ照会させて頂きます。
    その際、残ったシミの対処法や、また、その料金等を含めご相談させて頂きます。
  6. 残ったシミ等の作業等を行い、全体の最終確認をします。その後アイロンをかけ、
    ふっくらと仕上げて完成となります。

ドライクリーニングを進める着物

  • 着装後に全体的に薄汚れている着物
  • 衿にファンデーションなどの化粧品がついている着物
  • 長期保存されていて一度も手入れされていない着物
  • 着用されしばらく着用予定がない着物

メリット

  • 洗い張りと比較して、仕立てを解かずに作業できる
  • 洗い張りと比較して納期が早い
  • 洗い張りと比較して価格が安い
  • 全体の薄汚れを落とすことができる
  • 着用時のシワもきれいにとる事ができる

デメリット

  • 部分的にシミを落とすことはできない
  • 基本的に水性のシミは落とす事ができない

パールトーン加工

ドライクリーニングでは、基本的に水性のシミ(雨シミ、醤油、酒類など)は落とせません。
そのような時にお勧めなのが、今回、この染み抜き講座をして下さったパールトーン社さんの
パールトーン加工(ガード加工)です。

パールトーン加工には、撥水、防水効果があります。
万が一、水などの液体をこぼしてしまっても弾いてくれるため、
水性の染みがつきにくくなります。

パールトーン加工をしてあるミニサイズのお着物へ水をかけたところです。
上からタオルを当てて水滴を吸わせると、
水滴がなくなり、下にも染みてません。

また、しゃなりではパールトーン加工のされているお着物や帯は、
パールトーン社のある京都までの送料と梱包代のみで、
染み抜きを承っております。

パールトーン社さんによる染み抜き講座 まとめ

今回の染み抜き講座で、一口にシミと言っても何種類もあることや、
ドライクリーニングでは水を使用していないことなど、私自身、初めて知ったことが多かったです。
また、途中途中に質問するタイミングを設けて頂いたので、
お客様だけでなくスタッフも勉強になりました。

ミニサイズのきもの(ゆかた)を作ってみよう

ワークショップの後半は、ミニサイズのきものを作って、
着物がどう出来ているのかを知ろう、という企画でした。

しゃなりの和裁師が作った型紙を基に作っていきます。

作業開始

まずは、セットの中身を確認して頂いて、
縫う場所に印や線をつけたら、
縫い始めます。

実は、裁縫が苦手な人向けに、両面テープで貼り付けるだけでも作れるようにはなっていたのですが、
皆さま、テープは使わずに、針と糸で上手に縫われていました。

背縫い、脇縫い、衽つけまで終わりましたら、アイロンをかけて、折り、落ち着かせます。
この作業のことを、和裁の言葉で「キセをかける」というそうです。

皆様とても器用で、どんどん形になってきたのですが、
残念ながら、時間が無くなってしまったので、
今回は、衿付けまでで終わってしまいました。

後は、お袖付けだけなので、ぜひご自宅で完成させていただければと思います。

今回ご参加いただいた皆さまのお写真です。

ミニサイズのきものを作ってみよう まとめ

普段、お着物をお召しになる方でも、
反物からどのように着物の形になって行くのかは、
あまり詳しくない方も多いかと思います。

実際にミニサイズのきものを仕立ててみることで、
お着物がどのように出来ているのかを知って頂けたかと思います。

また、皆様とても上手に縫われていて、
どんどん、お着物の形になって行く様子は、
写真を撮りながら見ていて、とても楽しかったです。

最後に

今回のワークショップの様に、楽しみながらお着物の知識がつく様なイベントを、
これからもしゃなりで行っていければと思いますので、
皆様のご参加をお待ちしております。


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