卒業式の袴について
こんにちは!
宇都宮に明治元年から続く呉服店、kimonoしゃなりの渡辺です。
卒業式シーズンですね。
この時期は市内のあちこちで、袴姿を目にします。
ハイカラさんスタイルのお嬢さんを見かけると
思わず「おっ!」と声が出るほど。
袴は「門出」「出発」を連想し、
こちらまで晴れやかな気持ちになります。
一般的にこの
- 女学生スタイル
- 先生スタイル
袴は大きくこの二つに分かれます。
(送る側、送られる側。)
目次
卒業袴について
まさに旬の内容です。
今回は
送る側・教師目線
主に中学、高校教師の目線に立った解説です。
- オススメ色
- 着こなし
- 小物について
- ヘアメイクについて
- 所作について※必見
理由もあわせ、ご紹介します。
最近は小学校の卒業式でも、袴スタイルを見かけますね。
それだけに
- 何が正解なのか?
- どこまでの自由度が許されるのか?
等、疑問が出ます。
これから節目を迎える方へ。
卒業式が、さらにおめでたいものになりますように、、!
送る側・教師目線
教師にとって卒業式は、特別なもの。
卒業生の担任ならなおのこと。
とても目立つ存在でもあります。
写真や動画に映りますし、何より生徒の思い出に残ります。
「初めての担任!」
という方も
「式に品格を与えつつ、自分らしく臨みたい。」
何度も経験ある方も。
多感な学生時代。
彼等の記憶に永く住み続ける存在です。
※袴スタイルは、胸下からの面積が大きい。
それだけに色選びは重要です。
ご自身に似合う色を選び、卒業式を彩りましょう
1.オススメ色
紺色
学生服にも多い紺。
県内の中学、高校をざっと見ても紺の制服は多いです。
制服が紺の学校なら、生徒とのリンクも完璧!
もともと紺は、日本人に似合う色。
黒髪に黒い瞳。
深く、でも強すぎない紺色は
- フォーマル感
- 柔らかさ
これらを同時に持ち合わせます。
王道で、正統派。
教師の方なら一度は
「履いてみたい。」
また
「履いたことがある!」
色味の効果で
すらりと見える紺の袴。
何色の着物であってもまとまりやすい、
これも嬉しいポイントです。
ベテランの方の中には
「紺袴は購入した!」という声も聞こえてくる程。
リピート率の高い色です。
紫色
高貴な色として知られる紫。
古来では、身分のある人に許された特別な色。
美しさと同時に女性らしさもあります。
ピンク系、暖色系の着物と相性◎。
また白髪の方は、紫色の袴が映えます。
他の髪色も素敵ですが、特に白髪にはオススメ。
白髪の方は一度お試しあれ!
上品な袴スタイルが叶いますよ。^_^。
緑色
きちんと見えるのに目立つ⁉︎
個性派の方にもオススメです。
寒色系の着物と相性が良く、爽やかな印象があります。
クリーム系の着物だと、若々しく元気な印象に。^_^。
2.着こなし
どんな着物を合わせるか?
それにより袴の印象が、がらりと変わります。
訪問着
フォーマルの印象なら訪問着が一番!
「きちんと感」
「華やかさ」
「おめでたさ」
生徒にとって晴れ舞台。
送る側の気持ちもしっかり伝わるはず。
柄のある訪問着で、
厳粛さの中に華をプラスすることができます。
色無地
正統派の方には色無地がオススメ。
「THE ・卒業式」
紋が入れば、より格の高い装いに。
※大切な色味
- 強い色
- 目立つ色
- 派手な色
これらより、顔色の良く見える色が◎。
あくまでも主役は生徒。
制服姿の生徒より、控えた色味がオススメです。
江戸小紋(えどこもん)
江戸の小さい、紋様。
そのままですね。(笑)
もとは武士の裃(かみしも)の柄。
武士にとって裃は正装。
藩により、それぞれの紋様が決まっていました。
その意味からも、江戸小紋は卒業式にふさわしい。
細かな柄は、遠目だと色無地のよう。
紋様により、印象も様々。
自分好みを選ぶ楽しさもまた、格別です。
避けた方が良い着物
紬(つむぎ)、小紋(こもん)、木綿素材。
いずれもカジュアル着物は、避けた方が無難です。
3.小物について
この場合、ほぼ「足袋」と「草履」に限定されます。
卒業式では、バックはほぼ使用しません。
「おしゃれは足元」ではないですが、正式を知っていて損はありません。
足袋
白足袋が基本。
こはぜ付きが正式です。
靴下タイプ、色足袋、柄足袋は避けた方が無難です。
草履
フォーマル用の草履を合わせます。
金系か銀系の台が一般的。
最近は白系も見かけます。
着物や袴の色、好みで選んでOK。
半襟(はんえり)
足袋同様、白襟が良い。
塩瀬(しおぜ)の半襟は間違いなし。
フォーマル全般に使用する白襟。
※同時に汚れが目立つ小物です。
「以前の卒業式からそのまま!」
なんて長襦袢があれば、要チェック。
黄ばみが目立つ半襟は、事前に付け替えておくと安心です。
4.ヘアメイクについて
髪型
- 髪が長い方
まとめ髪が基本です。きちんとした装いという以外、お辞儀の多い卒業式。
まとめ髪は必須です。
- ショート〜ボブの方
後頭部にボリュームを持たせるとバランス良し!
腰部分にふくらみのある袴スタイル。それに合わせ、髪型にもふくらみを。
スタイリング剤に「あんこ」を用いると簡単です。もじゃもじゃあんこは、ドラッグストアで購入可能。普段のヘアアレンジにも便利!
※かんざし等は控えめがベスト
※ピアス→揺れないスタッドタイプがオススメです。
メイク
メイクはしっかりしましょう!
普段はすっぴんでも、袴スタイルにはメイクをした方がベスト。
着物は正絹(しょうけん)です。
絹は光沢があり、存在感のある素材。
色味を足すというよりは
- ファンデーションで顔色を明るくする
- 眉毛を整える
- ハイライトでつやをプラス
装いとメイクのバランスを合わせます。
おまけのネイル
ネイルもオススメのアイテムです。
肌の色、着物の色味で選ぶと◎。
奇抜なデザインでなければ何でもあり⁉︎
装いを整えることは、
生徒側から見ても嬉しいものです。
「先生、きれいにしてくれてる、、!」
互いに握手し、別れを惜しみ門出を祝う。
こんな光景も見られます。
忘れられない一瞬ですね。
5.所作について
コレ、絶対に知っておいてほしい所作です。
ハンカチは振りから出し入れするべし!
時には涙を誘う卒業式。
ハンカチ必須の一日です。
ポケットの無い袴スタイルの場合。
↓
ハンカチは着物のたもとに忍ばせます。
この時、袖口に手を入れてハンカチを出し入れするのはNGです。
モノをしまう場合は振りから出し入れしましょう。
何故?
「袖の下」
平たく言えば、こっそり渡す謝礼の意味。
あまり良い意味でないのに加え、実はこれ男性の所作です。
※男性の着物に振りはありません。
だから男性は、袖口からモノを出し入れします。
女性教師が袴でこの所作をすると、「あら?」。
着付け、茶道など心得がある方の目にとまります。
すでに知っている方もいらっしゃると思いますが、、。
巷でちょいちょい見かけるのも事実。
私の体験談です。
恥ずかしいけど白状すると、、。
かくゆう私も、この所作をして着付けの師匠に注意されました。
40をこえて大人なのに、知らなかったのです。
「あー恥ずかし、やっちまった!」
でもお陰様で(⁉︎)今ではすまし顔で歩き回っています。
「はー、娘の卒業式前に知れて良かったなぁ。」
これは正直な本音です。(笑)
袴スタイルの始まり
明治時代の女学校。
着物+袴スタイルが確立しました。
「きちんと感」「動きやすい」
を同時に叶えたこのスタイルは、学生、教師の定番でした。
令和の今を持って受け継がれ、人気の衰えを知りません。
いや〜すごいですね。
そして無条件にテンションが上がります。
送る側、送られる側にとって特別な袴。
きっとこれからも人気は続き、受け継がれてゆくのでしょう。
卒業生、教師一同、起立!
心に残る卒業式。
日々の多忙の中、教師の方の参考になれば幸いです。
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