長襦袢とは?長襦袢の種類と選び方
長襦袢って何?肌襦袢って何?
長襦袢とは、まず“ながじゅばん”と読みます。
長襦袢は、肌着と着物の間に着るもので、
汗や汚れから着物を守る役割と防寒の役割もあると言われいます。あとは、何と言っても着物を着るうえで形づくりともなる“土台”の役割!!
着付を習う上で長襦袢の着方はとても重要になります。
あと、肌襦袢(はだじゅばん)=長襦袢 同じ物だと思ってらっしゃる方がいますが、肌襦袢は、肌着の事です。以前は肌襦袢・裾除け(すそよけ)のセットが主流でしたが、今はワンピース型になっているスリップなども沢山出てきていて、種類が豊富です。
余談ですが、私がまだ新人の頃、年配のお客様に“腰巻き”あるかい?と聞かれて、“腰巻き”って何?と困惑したことがありました。
“腰巻き”は“裾除け”のことです。
この時、初めて知り、驚いたことを思い出しました。名称は一つだけとは限らない。私が学んだ事でした。
ちなみに、着付の順番は肌着→長襦袢→着物になります。
長襦袢の種類はどんなものがあるの?
▷正絹(しょうけん)絹100パーセント
オーダーで作る自分の寸法にあったもの。
▷ポリエステルの既製品
S・M・L・LLとサイズがあり、ご自身のサイズに合ったものを選びます。
だいたい、身長で選ぶのが基本です。
S…140〜150
M…155〜160
L…160〜165
LL…168前後
あくまで目安です。メーカーによってサイズが異なります。
また、ゆき(手の長さ)が、極端に長い方などは、
身長より大きなサイズを選んだほうが良いときもあるので、ご注意下さい。
▷ウールの襦袢
モスリン(メリンス)ウールの長襦袢です。
防寒に優れていて、暖かく着れるものです。
ただ、カジュアルでしか着れません。
▷二部式襦袢(半襦袢)
上と下で分かれている襦袢です。
身体に付く部分が綿になっていて肌着の役割を担っています。
袖の部分と下に身につける部分が長襦袢の素材になっています。
袖の部分だけを替えて着れるものもあり、うそつき襦袢と言ったりもします。
どんな長襦袢を選んだらいいの?合わせ方は?
長襦袢は、どんな着物に合わせるか?によっても色や素材も仕立て方も変わってきます。
長襦袢は先程もお話ししましたが、肌着とは違い、着物の下に着る物なので、袖の内側から、少し見えるものです。ですから、なんでもあるものを合わせればいいというものではありません。
もちろん、可能ならば、正絹でご自身の寸法に合った着物と同じ寸法のものを着るのが一番だと思います。
そして、黒留袖や色留袖、喪服なら、白か薄い色のものが良いと思います。訪問着や色無地などのフォーマルも控えめの色で品よく合わせたほうがよいでしょう。そして、紬や小紋など、カジュアルなら、柄、色ともに、お好きなものを個性的に合わせると良いと思います。
ただ、今回、着付教室に通いたい。通いはじめます。という方には、既製品のプレタの長襦袢もおすすめです。
なぜかというと、お手入れが自宅でできる!洗濯機で洗える!からです。着付の練習はとにかく汗をかきます。想像以上の汗の量にみなさん驚かれます。正絹の長襦袢だと、家で洗濯という訳にはいきません。やはり、きもの専門のクリーニング屋さんで、丸洗いしなくてはいけません。(汗ぬきクリーニングをします)
でも、ポリエステルの長襦袢なら、汚れた襟もゴシゴシタワシで洗え(私は、ウタマロ石鹸で洗っています。)畳んでネットにいれ洗濯機で回せば綺麗になってしまいます。もちろん、乾くのも速い!次の日には、すぐ着れます。
ですので、わたしは、着付教室の時は、既製品の長襦袢を使っています。
着付け教室については、こちらのページへどうぞ。
まとめ
長襦袢も種類が沢山あり、今では洗える正絹の長襦袢なども出て来ています。最初はよくわからないと思いますが、着物を頻繁に着るようになると着心地なども徐々にわかってくるようになるので、まずは色々試してみてください。
あと、もう一つ!長襦袢には半襟が付いています。半襟は、表に見えますし、着物のポイントになる部分です。なので、必然的に汚れなども目立つところです。クリーニングにだしてお手入れをする。もしくは半襟を取り替えるなどして、常に綺麗な状態で着用して下さい。
また、着付教室では、一番最初に長襦袢を美しく着れるよう、お持ちの長襦袢に衣紋抜き(えもんぬき)と胸紐の取り付けからはじめます!!
衣紋抜きは、後ろの襟が綺麗に抜ける(開く)ように、胸紐を背中で通して引っ張るものです。胸紐も単独で使うより、長襦袢に取り付けてしまったほうが着付けしやすいので、縫い物は苦手ーーー!という方もいると思いますが、この作業はかかすことができないので、お願い致します。
そして、やっとレッスンがスタートするのですが、繰り返しますが、綺麗な着付は、長襦袢が肝心になります!!
長襦袢が綺麗に着れなければ、着物を綺麗に着ることはできません。
長襦袢の着付がかなり着付の重要なポイントになりますので、頑張りましょう!
KIMONOしゃなり 寺﨑
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