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着付けの準備は、お早めに!!

11月は、七五三、結納、結婚式のお呼ばれ、成人式の前撮りなど行事が多い月です。お店にも、着付けのご予約がたくさん入り、お子様の祝着や振袖、訪問着などのお着付けをお手伝いさせて頂きました。

華やかなお着物姿に着替えられたお客様は、皆さん喜ばれていて、笑顔で出発されていました。
お見送りながら、こちらも、いつも幸せな気持ちになります。

ただ、お支度の最中は、着付けに入ったスタッフも必死です。

「あれ?着付け道具がない!」

「着物がしわだらけー!」

「半衿がついてない!」
なんてことも、よくある話。

着物を着るときは、事前の準備がとても大切なのです。
では、準備とは何をしておけば良いのでしょうか。

着物を着る前の準備

1.着る着物のコーディネートをする

〇着る目的に沿って着物を決めます。

  • どこに行くの?→七五三・結婚式・観劇・入学式など
  • だれのために着るの?→子供の行事・友人の結婚式・自分主役のパーティーなど
  • 着る季節は?→単衣の時期・袷の時期・薄物の時期
  • 天気予報は?→晴れ・雨・雪

着る着物は、TPOにあわせてコーディネートしていきます。
フォーマルなのか、普段着なのか、それによって着物も帯も小物も変わってきます。
そして、意外に見落としがちなのが、天気です。
わたしも、こどもの小学校の入学式に着物で列席したときに、まさかの雪になってしまい、草履やコートを慌てて準備したことがありました。
少し余裕を持って天気予報などもチェックしておくと、当日慌てずにお支度できるので良いですよ。

2.必要な小物が揃っているかの確認

着る着物が決まったら、小物の確認をしていきます。
着物・長襦袢・帯・帯締め・帯揚げ・重ね衿
それから、肌着・足袋・着付けに必要なお道具類
そして、草履バックに羽織りもの。
お天気がくずれる予報ならば、雨コートなども準備しておかれると良いでしょう。

着付に必要なお道具などは以前詳しくブログ書いたものがありますので、そちらをご覧ください。

3.着物一式揃えられたら細かくチェックしていきます

  • 着物
    • シミはないですか?
    • たたみシワ意外の目立つシワはないですか?
    • 袖付けなどは、解けていないですか?
  • 長襦袢
    • 着物にあった長襦袢ですか?
    • 半襟はついていますか?
  • 帯締め/帯揚げ
    • 帯締めのフサなどは、きれいに整っていますか?
    • 帯揚げはシワなどないですか?
  • 着付け道具
    • 壊れていないですか?
    • 数は揃ってますか?
  • 肌着・足袋
    • 肌襦袢、裾除けはサイズあっていますか?
    • 足袋もサイズあっていますか?
  • 草履
    • 台が外れていたりしませんか?

着物にシワがある場合は、慌ててご自身でアイロンをあてたりするのはNG!!素人がアイロンすると生地に擦れなどがでてしまい、直らなくなってしまうので、2~3日前にハンガーにかけて置くか、シワがひどい場合は着物専門のクリーニング屋さんに、プレスをお願いしてだして下さい。

長襦袢は着物にあっているものを準備してください。
これは、合っているのか?わからないときは、着物を広げてその上に長襦袢をのせて、袖などがはみ出ないか?見てみましょう。

裄の確認
袖丈の確認

肩幅・袖幅・袖丈を確認します。

それと、半衿もついていないときは、必ず付けないといけません。

半衿とは

縫い付ける。もしくは、半衿テープなどで貼り付ける。
普段から、着物を良く着る人でしたら安全ピンなどで留めて着る人もいますが、着物に慣れていないと衿がぷかぷか浮いてしまうので、おすすめはしません。

あと、ついていても汚れている場合は取り替えましょう。
ちなみに、当店でも半衿付けは承ります。半衿を付けるだけでしたら、加工代は2,200円です。
半襟付けのやり方は以前詳しく書いたブログがありますので、こちらを参考にしてください。

帯締めのフサはお湯などを沸かして軽く蒸気をあて、クシなどでとかして頂くと整います。

着付けのお道具では、コーリンベルトがよく壊れていることが多いので、着物をはさむ部分をよく確認しておきましょう。

腰紐もクルクルねじれていたりする場合はアイロンをかけて平らにしておくことをおすすめします。

足袋のサイズも目視だけではなく、しっかり履いて確認してください。
組み合わせが、左右同じだったり、サイズが大きくてブカブカだったりすることも多いです。ご自身の足にピッタリあう足袋、そして白足袋でしたら汚れなどのない綺麗な足袋をご準備ください。
また、当日の天気の予報が雨の場合は、濡れた時に履き替えられる様に足袋をもう一足、用意されるか、足袋カバーといってストレッチの足袋があるので、それを足袋の上から履いてお出かけするのも良いでしょう。

草履バックなどは、年数が経つと台が剥がれたり、エナメルがベタベタしたりします。これは劣化によるものなので、しょうがないことです。
ただ、当日履く物が無かったりすると、大変なので、これも手に取り確認しておく必要があります。

着付け当日の準備

さて、事前の準備はOK。
そうしましたら、次は当日の準備です。

◎ここでは、ご自身で着付けるのではなく、自宅以外で着付けをお願いする場合の準備です。

着物の準備

揃えた着物をシワが付かないようにまとめていきます。
たとう紙に入れたままでもよいのですが、もし出すことが可能ならば、たとう紙からだして、

帯→長襦袢→着物→帯締め・帯揚げ/着付け道具

の順番で重ねて、大判の風呂敷につつんで持ってきて下さると、着付けにすぐとりかかれるので時短になります。
着物を誂えて初めて袖を通す時など、しつけが付いている事が多いです。
ご自身ではずすことが可能ならば、外してからお持ちください。

事前に用意された小物を入れ忘れるという事がないように気をつけましょう。

身だしなみ

お着物を着るときは、基本、ヘアセットとメイクは先に済ませてください。

そして、着物を着るときに、洋服を脱ぐ際、セットした髪型が崩れてしまわぬように、洋服も前開きの物を着て来てください。

あとは、着物用の肌着を洋服の下に着てきて下さると、着付け師の前で裸になることもなく、補正できるのでよいでしょう。

お下着ですが、ブラジャーはなるべく和装ブラをつけていただくか、はずしてしまったほうが綺麗に着付けられます。もし、外すのは抵抗があるようでしたら、なるべくワイヤーの入っていない様なブラジャーにしてください。
後ろの衿から見えてしまうようなスポーツブラもダメです。
それから、たまに寒がりで、ヒートテックのインナーを着たまま着付けして欲しいという方がいらっしゃるのですが、これも衣紋(衿のうしろ)から見えてしまったりもしますし、暑くても脱げないのでおすすめしません。
パンツは腰までの深いものですと、トイレにいくのが大変です。
浅いローライズのものを履きましょう。

着た後の片づけ

脱いだら干す

家について、着物を脱いだら、先ずは汗を飛ばす為に干します。

着物、長襦袢、帯を着物ハンガーにかけて、陽のあたらないところで陰干ししてください。着物用のハンガーがあると便利ですが、ない方は突っ張り棒などを使って干すこともできますよ。

着付けに使った小物類もすべて干します。
洗濯ができるものは、肌着と足袋、補正に使ったタオルです。腰紐も洗えるのですが、毎回洗う必要はありません。

着物は脱いだらまずは干しましょう。

着物をたたむ

1~2日干して、湿気がとんだら、汚れを確認してたたみます。

汚れがある場合は、クリーニングに出しましょう。
着物はまめにお洗濯に出す必要はないのですが、汚れをそのままにしておくと落ちなくなってしまうことや、色が変わってしまう事もあるので、とくに、次に使う予定がない場合はお洗濯に出して、綺麗な状態で箪笥にしまうのがベストです。

また、すぐに着る予定があるのでしたら、余計な所にシワが付かないように、縫い目に沿って綺麗にたたんでしまいましょう。

小物の片づけ

帯揚げ(ちりめん)の、シワが気になるようでしたら当て布をしてアイロンをかけても大丈夫です。
帯締めは、房がバラバラにならないように整えてしまいます。
(帯締めの房に付けるカバーも今は売っていますので、そういったものを使うのもよいですね!)
腰紐もアイロンをかけて面を整えておくと、次に使う時とき楽ですよ。

草履

草履も泥などついて汚れたときは、拭いて綺麗にしてからしまってください。

箱に入れて保管でしたら、草履も湿気がこもらない所にしまって下さい。草履が傷まないように、時々、ふたを開けて換気してあげることも大切です。

あと、鼻緒もつぶれてしまわないように、鼻緒にクッションを入れておかれるのも良いです。

まとめ

着付け当日、慌ててしまわないように、準備はしっかりしておきましょう。

  • 事前の準備
    • 着る着物をTPOにあわせてコーディネート
    • 小物が揃っているか確認
    • 着物や小物を細かくチェック(汚れ・破損など)
  • 当日の準備
    • 忘れ物がないように着物一式を持参する
    • ヘアメイクを済ませて来店
    • 前開きの洋服を着てくる
    • 下着も着物に合ったものを着用

これで、お着付けがスムーズにできます。
あとは、ご自身の体調を整えて当日を迎えてくだされば、バッチリです。

当店でもお着付けは定休日(水)以外のAM9:30~でしたら、基本いつでもお手伝い出来ますので、ご予約下さい。

KIMONOしゃなり 寺﨑


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