振袖の着付け、下着は何をつけたらいい?
こんにちは、KIMONOしゃなりの若林です。
「振袖を着るときってどんな下着がいいのでしょうか?」
「ブラジャーは着たままでいいですか?」
今回のブログでは、振袖や着物を着るときの(ちょっと見えないインナーの話)をさせていただきます。私自身も自分の着付けを工夫しながらやりつつ、毎年多くの方の着付けを担当していたりしている中で、実際お客様からのご相談でよくあるのがこの話です。
着付けをする際、身長や体形に合わせて振袖をきれいに着せるポイントというのがいくつかあります。ただ、着付けの技術だけでは補えないようなこともあるので、下着やおすすめの種類、そのあたりの重要性をまとめてみました。
なかなか聞けないインナーのこと
振袖を着るときにちょっと心配なのが、インナーですよね。
振袖パンフレットにもそのことを詳しく書いてあるページが無かったり、着物が慣れていないとなおさらどうしていいのかわかりません。
しゃなりでは振袖コーディネーターは女性スタッフが多いので、振袖を着る際のインナーのことなど気軽に質問にお答えしております。女性目線で気になること、気をつけておきたいことをゆっくり相談にのっているので安心してください!
Q. 「振袖の下着には何をつけたらいいですか?」
A. 「ずばり、振袖のインナーはショーツのみで大丈夫です!」
Q.「えっ?ショーツのみって、ブラジャーやブラトップ(カップ付きキャミソール)は付けないのですか?」
A.「はい、そのほうがきれいな着姿が作れます。」
洋服でいつも付けているワイヤー入りのブラや、カップ付きのブラはどうしても胸を(よせてあげて)グラマラス見せにしてしまうものです。大きな胸を作ってしまうと、その下に帯が落ちてきてしまうのでどうしても年配向けのような帯を低くするスタイルになりがち。
成人式当日の着付けでも、毎回お嬢さまに「ブラジャー外してもらった方がほっそりきれいに見えますよ」とお伝えしています。二十歳の振袖ですから、帯位置も高めに、幅も広めにとやっぱり若々しく可愛いい着姿が完成しますね!
着物の似合う「ずん胴体型」って?
「わたし、ウエストのくびれないから着物が似合うのよ」
「ずん胴だから補正タオル必要ないわよね?」
昔から和服の似合う人は「ずん胴体型」と聞いたことってありませんか。
俗にいうナイスバディはその正反対で、胸が大きかったり、ウエストがとっても細くてくびれていたり、おしりが大きかったりまるでバービー人形のようなスタイルですが、着物の場合は凸凹が極力ないほうがいいのです。
では、なぜでしょうか。
それは簡単に言うと、(美しく見えて着崩れしにく)和服独特のスタイルなのです。
でも、二十歳前後の女子の中にはとってもグラマーでくびれもありナイスバディさんも多くいらっしゃいます。ある意味羨ましい限り!でも大きな胸を出来るだけつぶしたり、くびれているところに補正してタオルを巻いたり綿花で補ったりすることによって、実は最大限ほっそりと見せることができるのです!
胸の大き目さんには
メイクをするときと同じですが、着付けも始める前にとっても大切なことはベースづくりです。フェイスタオルを4~5枚使って、着付けする前の土台作りをします。凹凸をなくすことで着姿をすっきり見せるのと同時に、タオルで汗取りにもなるし、着崩れを防ぐ役割もあります。
それでも、やはり胸が大きめの方には晒(さらし)を準備してもらい胸に巻き付けます。半反=約6メートルほどあれば十分です。
しっかり晒で胸をおさえることで、上半身スッキリ見せが実現します。
和装用ブラジャー
晒やタオルで巻くよりもお手軽なのが和装用ブラジャーです。
振袖や浴衣、きものを着るときに便利なストレッチ素材のブラジャー。前にチャックやホックが付いているものが多く、胸をおさえる機能がついて、とてもスッキリします。サイズもSサイズから3Lサイズまであるので体型に合わせて選べます。
胸が大きくなくてもできれば使うのがおすすめです。
自身のブラジャーサイズは通常Bカップ、着付けの時は和装ブラジャーのMサイズをいつも着用しています。ストレッチ素材で苦しくはなく、背中の方まですっぽりカバーして胸元をしめてくれるので着崩れ防止にもなりますね。
おすすめショーツは?長袖インナーは?
ブラジャーは極力ない方がいいのは上記でお伝えしましたが、ではショーツはどんな形が良いのでしょうか。
ちょっと昔は、和服用の股割れショーツというものもありました(まだ現在もあるかもしれません)。トイレでショーツを脱がなくても用を足せるように、割れているショーツです。わたし自身は使用したことがないのですが、やはり慣れないと使い心地が心配ですよね。
おすすめは、股浅ショーツです。
はきこみがウエストよりも下にくるビキニタイプやローライズショーツだとトイレでの上げ下ろしも楽です。はきこみ丈がちょうどウエストまであるショーツですと、振袖のおはしょり部分の紐と重なってしまったり、これもまた着崩れの原因になりかねません。
ちなみに、お腹の上まですっぽり付けるあったか毛糸のパンツもNG。
冷え性さんにはちょっと辛いですが、長袖あったかインナーもついでにNGです。
若々しさや華やかさを演出するために、振袖を着るときは首回り(衣紋)はおおきく開けて着付けをします。寒いからと言って温かな長袖インナーを着ていると、どうしても衣紋から下着が見えてしまう場合が多いもの。ここは我慢!がんばってその日だけはお控えください。
よくいただくご質問では、トイレはどうやって行くの?注意することは?お振袖の直し方はどうするの?
というお悩みもございます。解決策は、次のブログで!
インナーにヒートテックはおすすめしない。となると、寒さ対策はどうしたらいいの?という方は、次のブログで寒がりさんのためのアイデアをたくさんご紹介しています。
まとめ
初めて振袖を着るときに、ちょっと迷ってしまうのが下着に何を着たらいいのか。
楽しみにしている成人式会場で一番キラキラできるように!一日着ているときも着崩れないようなヒントがあったと思います。それぞれの体型に合わせて、わたしたちプロの着付け師が日々相談を承っておりますのでお気軽にお問合せ下さい。
最後までお付き合いありがとうございました。
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